TOSCA(トスカ/東京都発達障害者支援センター)に相談に行きました

自分ではADHD/ASD傾向を自覚しつつ未診断、という私ですが、先日、TOSCA(トスカ/東京都発達障害者支援センター)に相談に行ってきました。

www.tosca-net.com

TOSCAは「東京都在住の発達障害のある本人とその家族」が相談できる窓口で、東京都の委託を受けて社会福祉法人が運営しているそうです(HPより)。相談は無料で要予約。私のように、病院で発達障害の診断を受けていない人でも相談ができます。

 

まずは電話をする

TOSCAでの相談は予約制です。まずは電話かメールで相談をしたい旨を伝えます。私の場合は電話をかけて「未診断ですが発達障害ではないかと思っていて、相談をしたい」と伝えました。年齢や現在の状況、具体的に相談したいことなどを聞かれます。その後、「TOSCAのメールアドレス宛にメールを送信してください」とのことで、メールアドレスを聞いて電話はいったん終了。

相談シートを記入する

メールを送ると、その返信で「相談シート」というものが送られてきます。WORD形式で5枚ほどのシートで、名前や住所、学歴やこれまでに受けた診断、乳児期~現在の様子、そして今相談したいことなど、色々と書く欄があります。

この「相談シート」、特にADHD傾向のある人だと正直、かなり鬼門だと思います。相談の一番のハードルがこのシートだと言ってもいいと思います。

「書ける範囲でいい」とはいえ、何しろ生まれたばかりのことから今の困りごとまで、書こうと思えばいくらでも書くことはあるわけです。母子手帳を見ながら乳児期の発達について書いていたら力尽きて、いつまでもシートが完成せず相談の予約もとれない…という事態が容易に想像されます。

でも、このシートをきちんと書いておくと、実際の相談のときにすごくスムーズに進むはずです。シートの記入も相談の一環だと思いました。きちんと書けない人はざっとでもいいです、とにかく最後まで到達して送信しましょう。

日時を設定する

シートを記入したらメールやFAXでTOSCAへ返送し、相談の日時を設定します。メールで送る際、個人情報保護のためパスワードの設定を勧められましたが、面倒&自分が気にならなければそのまま添付でもいいと思います。大切なのは相談の予約をゲットすることです。

相談の日時は大体1か月前後先になることが多いようです。私の場合、「この曜日かこの曜日、何時から何時までのあいだで、直近で予約のとれるとき」という形でリクエストしました。相談はTOSCAに行くか、電話相談もできます。私は電話があまり得意でないので、直接行くほうを選びました。

TOSCAに行く

予約の日が来たらいよいよ相談です。TOSCAの場所は小田急千歳船橋駅から歩いて5分ほど。表通りから一本入った静かな場所にあり、運営している社会福祉法人の施設や保育園なども入るビルで、入りにくさはないと思います。

少し奥まった入口を入り、いろいろな施設があるようなのでどこに行けば…と思っていると、事務所から人が出てきてくれ、「予約ですか」と聞いてくれました。ここでよかったみたいです。「TOSCAの…」とか言わなくても、「予約の〇〇です」で通じる感じでした。

名前を伝え、入口近くのソファーで待っていると、担当の方が来てくれました。私が相談した時は相談員の女性一人と、記録係という女性一人。それぞれ、その場でご挨拶をして、エスカレーターで上階の相談室へ案内していただきました。

相談の雰囲気

相談室は入ってすぐソファ+ローテーブル、奥に椅子4脚ほど+テーブルという部屋で、広すぎず狭すぎず、ポスターや絵など余計なものもほとんどなく、相談に集中しやすかったです。私と相談員の方がテーブルに向かい合って座り、記録係の方は横のソファでメモをとりつつ聞いている、という感じでした。

相談員の方は、私が事前に送った相談シートをすごくよく読んでくださっているようで、相談シートの内容を前提にという感じでした(なので先述のとおり、相談シートをできるだけ詳しく書いておくと、実際の相談の濃度が上がると思います)。

例えば私が困っている聴覚過敏については、「掃除機や換気扇の音が苦手」というと「連続するモーター音が苦手なんだね」と気づかせてくれたり(そういう風に分析したことはなかったので、そうか!と思った)、「耳栓を使ったらどうか」と言ってくれるなど(これも単純なことだけど思いつかなかったので早速実践しています)、自分の発達障害の傾向を客観的に分析してくれ、提案をしてくれる、という感じで、とてもよかったです。

そのほかにも「物を減らすことは基本(片付け的な意味で)」「できないからといって自分を責めるのが一番よくない、抱えているものの量を減らすこと」、また住んでいる地域でのサポートなども教えていただきました。

感想

医師ではないので診断や治療はしないけれど、現状を客観視し、自分の傾向を把握するのを手伝ってくれて、生活上の具体的な改善策を提案してくれる、というのはすごく助かることだと思います。一時間の相談でしたが、かなり色々とお話しできた印象でした。

予約に少々時間がかかることがネックですが、前々から気になっていることや困っていることがあって、という方はぜひ利用するとよいかと思います。無料で相談できるのもとてもありがたいです。

(利用の際は、HPで最新の情報をご確認ください。)

お金がほしい

こんなことを言っては身も蓋もないけれど、お金がほしい。

と思うのは子どもを産んだからだ。

 お金があれば子どもに良い教育を受けさせられる。バイオリンが習いたいと言っても、私立の学校に行きたいと言っても、留学に行きたいと言っても、医学部に行きたいと言っても、迷うことなくお金を出してあげられるのではないか。

産院でもらった冊子(日本産婦人科学会監修「HUMAN Baby+」)によれば、子ども一人あたり幼稚園から大学卒業までに必要な教育費はおよそ1000万~(高校まで公立、大学は私立文系の場合。学校外活動費をふくむ)。すべて私立だと大体2000万円くらいになるので、留学とか医学部とか一人暮らしの仕送りとかがなければ、まあ大体一人1000~2000万円、と思っておけばよさそう。

 この1000~2000万円という金額、たとえば年収が2000万円とか3000万円とかあれば、ほんの何年かで回収できる金額なんだよなあ、と思ってしまうのである。そりゃあ、医者の知人は子ども3人も生むのだなあ、と思う。教育費だけではなくて、住宅が数千万円とか、老後資金が数千万円とか、そういう単位のお金も、年収数千万円というレベルになれば途方もない話ではない。

子どもができるまでは自分がそれなりに暮らせればいいや、と思って、仕事を選ぶ時も配偶者を選ぶ時も年収がそこまでのウェイトを占めることはなかったのだけど、もしかしたら私はもっと戦略的に生きて、自分が稼ぐにしろ、高収入の配偶者を見つけるにしろ、子どものために高い年収を得るべきだったのかもしれない。

 と、思ってしまうのは正しいのか正しくないのかわからない。

フリーランス、産後の仕事復帰はいつできるのか

生理痛で救急車を呼んでいたりした私ですが、子どもが欲しかったので基礎体温をつけるなどして無事妊娠し、赤ちゃんを出産することができた。妊娠中はつわりもほとんどなく、妊娠高血圧や妊娠糖尿病にも、切迫流産や切迫早産にもならず、分娩時は病院に着いて3時間での出産という、初産ではなかなかないという安産でした。

4月に生まれ、産後一か月は実家にいて、1か月健診のタイミングで自宅に戻ってきて一週間ほど経ちましたが、この一週間、「何もしていないのに今日も一日が終わってしまった…」感がすごい。

赤ちゃんは大体3時間おきにおっぱいを欲しがって泣くというのが定説ですが、そうはいかないことも全然ある。朝は8時ごろに起きてまず授乳し、そのあともぐずぐず泣いたりするのでタイミングを見計らって自分の朝食を食べつつ抱っこしたりまた授乳したりして、少し寝たかと思ってベッドに置くとまた泣くのであやし、その間に洗濯をしたり片付けをしたり、とやっていると午前中が終わり、お昼は何か適当に作ったりして食べ、また授乳し、赤ちゃんが寝ればそのすきに自分も昼寝をしたりして(夜中も授乳で起きるので昼寝で帳尻を合わせている)、あるいは内祝いの手配をしたり小児科に行ったりこまごまとした用事を済ませ、おやつを食べ(母乳の出がよくなるように食事や水分を意識的にとっている)、夕方になれば子どもをスリングに入れて夕飯の買い物に行き、帰って夕飯を作って子どもと一緒にお風呂に入り、お風呂から上がったら子に湿疹の薬を塗ったり保湿やら耳掃除やらして授乳をし、自分の夕食を食べ、子を寝室に移動して寝かしつける(この間、もちろん2~3時間おきに授乳しておむつを替えている)。夜中でも子は3~4時間間隔くらいでおなかがすいて泣くので、その都度起きて授乳をしておむつを替える。

ということをしていると、何もまとまったことができていないのに、毎日毎日ただ一日が終わっていく。仕事は家でもできることだし、はやく仕事に復帰したいのだが、まとまって数時間は作業する時間を確保しないと難しい。いつになったら復帰できるのだろうか…という気持ちなので、とりあえずブログだけでも書けるかどうか試してみます。

生理痛と生理前のいらいら(PMS)への対処法

生理痛で救急車をよびました

という記事に検索で来てくれている方がたくさんいるようで、生理痛が重い方はたくさんいるのかな、と思っています。

私は生理痛も重いけれど、生理前のイライラや情緒不安定、むくみ、便秘などの、いわゆるPMS(月経前症候群)とよばれる症状がけっこうひどい。生理痛に比べて、PMSの方は特にない、という女性も多いし、あまり知られていないのかな、と思うけれど、身体症状よりもむしろメンタル的な不調を及ぼすという意味では、これもかなり辛い症状です。

10年以上PMSと付き合って、周りの人にもたぶん結構な迷惑をかけ、なんとか改善したいといろいろな方法を試してきたので、PMS(と生理痛)に対して私がやってきた対処方法をまとめてみます。

 

生理痛への毎月の対処法

PMSへの対応、の前に、生理痛への対応。私は生理痛も重いので、生理がはじまったらまずは痛み止め。バファリンを箱買いして常備しています。それと、夏だろうが冬だろうがホッカイロをおなかに貼っておきます。これでだいぶ痛みはやわらぎます。

あとは、休めるときはとにかく休むこと。眠れる状況なら眠って痛みをシャットアウトしています。生理のはじめの1日2日は何もしなくていいと思ってる。家事とか仕事ができたらすごい、えらすぎる。ごはんはお弁当を買ってくればいいし、移動が必要なときはタクシーを使ったらいいのです。

さて本題の、PMSへの対処法です。原則は生理痛と同じで、とにかく無理をしないことを心がけています。なんかいらいらしてるな、と思ったら、出かけるのをやめて家でゆっくりしたりしています。その上で、それでもしんどいときに…の方法。

ピル

私がはじめてPMSを他人に相談したのは大学生のときで、当時、情緒不安定がすぎてこれはだめだと思ったため、通っていた大学の保健センターに行って相談しました。

女性の職員さんが話を聞いてくれ、近くの婦人科を紹介してもらって受診。そこで低用量ピルの処方を受けました。

ピルはホルモンバランスを調整するので、よく知られている避妊の効果だけではなくて、生理痛を軽くする目的とか、私の場合のようにPMSの緩和とか、あとはホルモンの乱れから来る肌荒れに対しても処方されるそうです。

いくつか種類があるようですが、私が飲んでいたのは1シート28粒で28日分。7日ごとに違う成分(最後の7日分は薬ではないプラシーボで、日数の調整のために入っている)で、ホルモン量を調節するというものです。

デメリットとしては、保険が効かないので高いこと。私の場合は月に7000~8000円くらい払っていた気がします。病気ではなく生理にまつわるものだから保険適用外、ということなのだと思うのだけど、辛い症状なのだから、保険適用にしてもらいたいです、本当に。

あとは毎日同じ時間に飲まないといけないので、面倒な人には面倒かもしれません。それと、副作用がないかの検査のため、半年に1回くらいは内診があった気がします。

メリットとしては、生理が28日周期で正確に来るので、生理予定日が把握しやすいです。

私は1、2年ほどピルを飲んでいて、まあ飲む前のひどいときよりはPMSもましになった…かな…?という感じでしたが、そのころ環境の変化もあったし、あと生理周期がわかると逆に「生理まであと一週間だから今週はPMS来るぞ…」「このいらいらはPMSか…」みたいに変に身構えてしまって、なんかそのうちにもういいか、と思って、飲むのはやめました。

漢方薬

ピルを飲むのをやめて1,2年位経ったころ、やはりPMSはつらかったので、漢方を飲んでみることにしました。

はじめはよくわからなかったし、どんなものだろう、と思って、品川にあった(今もあるのかな?)漢方クリニックのようなところへ行って相談してみる。ここで漢方を出してもらったのですが、1日3回煮出して飲むやつと、1日3回粉で飲む、みたいな、結構ハードルの高いやつが処方され、しかもお値段もそれなりにしましたが、とりあえず最低限だけ購入して帰りました。

で、その時に処方されたのが「加味逍遥散(かみしょうようさん)」という漢方だったのですが、調べてみると薬局で2千円くらいで買えるのです、なので、その後は薬局で加味逍遥散を買ってしばらく飲んでみることにしました。

漢方は粉末(顆粒)のものと粒のものがあり、どちらも食前に水で飲みます。1か月分で大体4,5千円くらいだと思います、薬局で購入できます。

加味逍遥散に限らず、漢方は独特の風味があるので、味が苦手な人は苦手かもしれません。あとは毎食前に飲むというのはやはり面倒は面倒。それと、西洋医学のように即効性があるわけではないので、一定の期間飲み続けて、ゆるやかに体質が変わるのを待つ、という感じです。

これも私は1年くらい飲んで、なんとなく、もういいかな、と思ったところでやめました。

サプリメント、西洋ハーブほか

あとは私は試したことはないのですが、「セントジョーンズワート」という西洋のハーブ由来のサプリメントがあります。DHCなどから発売されているはず。これもPMSに効果があるといいます。

それから、最近「プレフェミン」というのも見かけてちょっと気になっています。これはゼリア新薬から発売されているのですが、「日本でただ一つのPMS治療薬(医療用医薬品を除く)」とのこと。これも西洋ハーブのチェストベリーが配合されているそうです。試されたことのある方に感想を聞いてみたい。

PMSへの対応、効果の有無

私が試したピルと漢方薬、効果についてはどちらもあいまいな感じで、あまり参考にならないかもしれません…。

なにしろ、イライラ、不安、というPMSの症状は数値ではかれるものではなくて、「このいらいらは生理前だからなのか?それともただ私がメンヘラなのか?」みたいに考えはじめるともうそれ自体がよくわからなくて辛くなってくるのですよね。

PMSだからいらいらしてもしょうがない」と思っても、「もともとあったいらいらをPMSで正当化しているだけなのでは?そもそもこのいらいらはPMS由来のものなのか?私がただの心の狭い人間なのか?」と思ったりして、全く回答がでなくて泥沼にはまっていくのは大変つらいものです。

現在は、生理前のいらいらはやっぱりありつつも、一番つらかった頃より少しはましになったかな、と思っているので、特に薬を飲まずに過ごしています。一生これが続いたらどうしよう、と思っていたこともあるけど、年齢を重ねてなんとなく落ち着いてきたような気はします。

その要因は、薬を飲んだこともあったかもしれないけど、環境の変化もあるし、ただ年齢とともに変わってきたのかもしれないし、自分でもよくわからない、というのが正直なところです。

今ものすごく辛くても、なんとなくやりすごしているうちに平気になっていくかもしないし、体も心も日々変化していくので、なんとか折り合いをつけて過ごしていくしかないよね、と思っています。

とにかく生理前後は無理をせず、自分をいたわって過ごすことだな、と思っています。PMSと生理痛に苦しんでいる皆様、少しでも参考になったら幸いです。

「ララランド」の素晴らしさと、カルテットロスの皆様へもおすすめしたい理由

「LA LA LAND」を観てきました。評判に違わず良い映画だった。「カルテット」とも通じるところがあるのでは?と思ったので、感想を書きました。以下、若干の内容への言及があります。

人生はいつもベストな選択ができるわけではないということ

終盤のシーンで一番思ったのは、人生において、いつもベストな選択ができるわけではないよね、ということでした。でも、ベストではなかったかもしれないその選択を、そういうものとして生きていく、というその現実。

運命論のように、あるいは「あなたしかいない」というドラマのように、人はただ一つの「正解」に向かってまっすぐ走れるわけではない。そういう人生のリアル、ある意味では残酷さを克明に描いてくれていて、ああ、これは、それでも生きている大人のための映画だな、と思いました。

お互いに「いつまでも愛してる」と言い合える(しかも別れた後に)関係であっても、そのあと別々の道を歩いて行くこともある、というのもまたリアルでした。

もう一つの人生に思いを馳せるということ

ベストではなかったかもしれない、と書いたけれど、主人公の彼女にとっては、現実の(別の夫と結婚し、女優として成功した)人生が一つの「ベスト」ではあると思う。それでも、何かきっかけがあれば、選ばなかった別の人生に思いを馳せてしまう。それは今の生活が不幸だとか、そういうことではないのだと思う。

だとしても、選ばなかった別の道を想像して、「あの道を選んでいたら今頃は…」的なディティールをシミュレーションしてしまうことはあるよね(私もよくあります)。

今が特別不幸というわけではなく、それなりに幸せにやっていてさえ、そのシミュレーションの中の自分の方が、今現実の自分より幸福に思えることもある。SEB'Sでキスをする空想シーンから、今の夫と並んで座るシーンへの切り替わりはそういうことだと思いました。

だとしてもやっぱり、その空想をロウソクのようにあたためながら、それとは違う現実を生きていく、というのを描いてくれていて素晴らしかった。

人生はグレー、の意味

ラ・ラ・ランド」には、ドラマ「カルテット」とも似ている部分があると思うので、カルテットロスの方にもおすすめしたい。

カルテットの良いところは、それはもう私が書く必要もないくらいたくさんあるけれど、その一つには、人生の「グレー」な部分を見せてくれた、ということではないかな、と思っている。 

別府さんは真紀さんのストーカーをするほど好きなはずなのに、皆からそそのかされると九條さんに「結婚しよう」と言ってしまうし、家森さんは茶馬子とやりなおそうといいつつ、その後すずめちゃんに片思いしていることがわかる。(ちなみにシナリオ本を読んだら、第一話ですでに、家森さんがすずめちゃんの寝顔を見て「おっ」と思う感じのシーンがありました!家森さん!)

物語ではよく、「大好きな人と幸せになれました!」「夢をかなえました!」みたいな、一直線のドラマがえがかれるけれど、実際の人生でそういうケースはむしろ少なく、「この人が良さそうだけど諸々考えたらまあこの人でも…」とか、「一番やりたいこととは違うけど、毎日それなりでまあまあ満足」とか、「こっちとこっち、別にどっちでもいいんだよね」みたいな、グレーな部分が大半を占めているのではないかと思う。

「ララランド」においても、彼女が女優という昔からの夢をかなえた意味では成功したけれど、結婚して家族がいても、「もしも」の幸せを思い描かずにはいられない、そういうグレーなところを描き出してくれている映画でした。素敵な映画でした。

カルテットロスの方、好きだった人との「もしも」を想像したことのある方、久しぶりに会うのを楽しみにしていた恋人となぜかケンカになって悲しい思いをしたことのある方、ぜひおすすめしたいです。

ADHDの話(2)できることとできないことの差が激しすぎる

仕事をしている上で、私はできることとできないことの差が激しすぎるのでは…?と思っていたのだけど、できないことの多くはADHDの特性と一致するものだ、とは最近気がついた。

電話がきけない

一番、できなさがはっきりわかるのがこれ。正確には、電話をしている時に、聞こえる距離で声を出されると、一瞬で電話の相手が何を言っているのかわからなくなる。
私が取引先のAさんと電話をしていて、隣の席の人から「次、こっちにも代わって」とか言われるのが苦手。それはもちろんなのだけど、Aさんと電話をしていて、近くでBさんとCさんが全く関係のない話をしていてもパニックになる。BさんとCさんの会話はもちろん、Aさんも何を言っているかわからなくなるし、私もAさんに何を言っているかわからない。
最近は、左の耳で電話をするときは、右の耳をふさいでいる。こうすれば頭には電話の音しか入ってこない(物理!)。
色々な情報が入ってくるなかでも、自分にとって重要な情報を無意識に選択して取り入れられるというのは、カクテルパーティー効果というらしいけど、私にはカクテルパーティー効果というのが皆無であった。

一度に複数のことができない

複数のことができない、というか、覚えておけない。何かやっている最中に、話しかけられたり、電話がかかってきたりすると、頭がパニックになり、前のことはすっかり忘れてしまう。午前中に準備した郵便物も、夕方になると出すのを忘れてしまう。仕事の話をしていても、1つ話をして、2つ目、3つ目の話になると、1つ目の話の内容は頭に残っていない。なので私はすべてメモをとっていて、よくメモをとるね、といわれる。短期記憶とは一体…。
一方で、何かしていると、あれもやっておかなきゃとか、色々なことが頭に浮かんでくる。
こういうときは紙に全部書き出して(誰に電話とか、メールの返信とか、荷物の発送とか)、紙を見ながら順番にやることにしている。

段取りができない

仕事の上でいちばん困るのがこれ、私は段取りができない。各所に依頼し、手配し、まとめて期日までに納品、みたいな仕事をしているので、段取りができないというのは致命的である。
具体的なタスクに落としこんでしまえば、それに集中してやればよいのだけど、タスクに落としこむまで、つまり、最終的な納品のためには最初にこれをやって、次にこれをやって、この発注は先にしておいて…みたいなことが苦手。
段取りができないので、それを他の能力とか、時間でカバーしている。タスクに落としこめたあととか、好きなことに対する集中力ならそこそこあると思っているのだけど、段取りがうまくできればもっと効率よく進むのにな…と思っている。

しっかりしていると思われている

注意欠陥な私だけど、仕事では比較的、しっかりした人のように思われることが多い。
というのも、油断していると忘れ物も多いし、全然しっかりできないので、仕事ではとくにきっちりやらないといけないと思ってるのだ。たとえばはじめてのことで、これくらいかな、と思う力の入れ具合でやっていたことが、全然達していなかった、という経験が何度かある。もとめられるレベルがわかればそれに合わせることはできるのだけど、とにかく人ができることができないので、適正な基準値がわからない、のだと思っている。
そういうわけで、仕事では一見、しっかりした人だと思われるのだけど、本当は忘れ物がないように、時間に遅れないように、ミスをしないように、すごく頑張っている。でも普通の人には、すごく頑張らなくてもできることなのだな…とは思う。(続きます)

ADHDの話(1)勉強はできるけど忘れ物が多かった

ADHD というのはこの数年でとみに知られてきた感じがあるけれど、私も例に漏れずと言うか、30才を手前にしてADHD を自覚するようになった。

子どもの頃の注意欠陥、多動

いま思えば子どものころから思い当たる症状はあって、私は勉強はできる方だったのだけど、どうしても忘れ物が多かった。教科書とか、洗濯した給食の割烹着とか、持ってきて、といわれたものをよく忘れてしまう。クラスで忘れ物が多いのはやんちゃな男の子タイプが多かったから、先生も、成績がよくて大人しい私に対しては、忘れ物が多いことについてどう叱ったらよいかわからないような感じだった。

ちなみに、これは書きながら思い出したけど、理科の実験で使った水銀の体温計も、顕微鏡のプレパラートも割ったことがある。普通の人はどちらも、一度も割ることもないよな…。これがやんちゃな男の子だったら、あーあやっちゃったよー、で済むのだけど、そういうタイプではないのでいたたまれない。

全校朝会とかで体育座りでじっと話を聴いていることができなくて、体がむずむずしてしまう。むずむずっ、というのが突然来て、動かずにはいられない。それはむしろ頭の中でというより、体の内側から突然発生するので、制御しようもない。みんなはそういうことがないのか、どうしているのかずっと不思議だった。

中学生の時、模試の数学の問題で、最後の方の難しい文章題とかは解けるのに、最初の簡単な計算問題で単純なミスが多く、母にどうしてなのかと言われた覚えがある。

クラスの女の子の輪にうまく入れないのは小学生の頃からだった。

でも、そういう諸々のことは、学校の成績はよく、大人しい子供だったので、特に問題になることもなかった。

片付けられない

片付けられないのも、今思えば昔からあったのだけど、実家にいるときはそこまで深刻な事態にはならなかった。でも大学に入って一人暮らしをすると、私は片付けとか、家事を日々こなすというのが本当にできなかった。洗濯物もたまるし、洗濯をしてもたたむことができない。使った食器もたまっていくし、郵便物もどんどん積み重なっていく。メールの返信もろくにできなかった。たまに思い立って片付けをはじめると、その時は徹夜をしてしまうくらい熱中してきれいになるのだけど(ADHD の過集中が発揮されてたのだなと思う)、しばらくするとまた散らかってしまう。

転職を繰り返してしまった

これもADHDの特性と言えるのかもしれないけれど、私は大学を卒業してから数年で二回、転職を経験してしまった。

大学を卒業して、新卒で大きい会社に就職したのだけど、この会社の事務の仕事というのが、それはもう私には全然できなかった。ざっくり言うと、割り当てられた書類を一件ずつ、社内のシステムに照らし判断して端末に入力、みたいな仕事だったのだけど、(自分にとっては)ブラックボックスな社内ルールは全然覚えられなかったし、一日中端末の前に座っているのも苦痛だったし、つまらないミスもなくならなかった。同じ仕事をしている一般職の方も多い中で、学歴だけは高いのに、総合職なのに、と思われているような気がして、できないことが情けないし、本当にこの仕事は自分には向いてないのだな、と思った。

大学までは、勉強ができることでなんとかやってきて、まあ第一希望の会社でなくたって、どこに就職してもなんとかそれなりにやっていけるのではないかな、と思い上がっていた私だけど、全然そうではなかった、と思い知らされた。22、23歳にしてそこまで自分のことがわかっていなかったなんて、情けないと思うけれど、その時は本当に自分のできること、できないことも全然わかっていなかった。

まあそういうことがあって、次は少しでも自分の興味に近い仕事をしようと思い、条件はだいぶ落ちるけれどとりあえずは興味のある分野の会社に転職した。修行と思いそこで勉強をさせてもらって、しばらく経って同じ分野の会社に2回目の転職をした。

2回の転職はそれぞれの時点では現状よりもベターな選択をしたつもりだし、納得もしているけれど、でも、新卒から何年も同じ会社につとめている人は本当にすごいな、と思うし、たくさん転職をしてしまったな、というのは、忍耐がない、気が変わりやすい人だというのを、自ら証明してしまっている。転職なんて、少ない方がいいに決まっている。そのことを考え出すと、自分はどうしてこうなのか、どうして世間の人がちゃんとやっていることができないのか…と思ってしまう。(続きます)