お金がほしい

こんなことを言っては身も蓋もないけれど、お金がほしい。

と思うのは子どもを産んだからだ。

 お金があれば子どもに良い教育を受けさせられる。バイオリンが習いたいと言っても、私立の学校に行きたいと言っても、留学に行きたいと言っても、医学部に行きたいと言っても、迷うことなくお金を出してあげられるのではないか。

産院でもらった冊子(日本産婦人科学会監修「HUMAN Baby+」)によれば、子ども一人あたり幼稚園から大学卒業までに必要な教育費はおよそ1000万~(高校まで公立、大学は私立文系の場合。学校外活動費をふくむ)。すべて私立だと大体2000万円くらいになるので、留学とか医学部とか一人暮らしの仕送りとかがなければ、まあ大体一人1000~2000万円、と思っておけばよさそう。

 この1000~2000万円という金額、たとえば年収が2000万円とか3000万円とかあれば、ほんの何年かで回収できる金額なんだよなあ、と思ってしまうのである。そりゃあ、医者の知人は子ども3人も生むのだなあ、と思う。教育費だけではなくて、住宅が数千万円とか、老後資金が数千万円とか、そういう単位のお金も、年収数千万円というレベルになれば途方もない話ではない。

子どもができるまでは自分がそれなりに暮らせればいいや、と思って、仕事を選ぶ時も配偶者を選ぶ時も年収がそこまでのウェイトを占めることはなかったのだけど、もしかしたら私はもっと戦略的に生きて、自分が稼ぐにしろ、高収入の配偶者を見つけるにしろ、子どものために高い年収を得るべきだったのかもしれない。

 と、思ってしまうのは正しいのか正しくないのかわからない。